2010年6月11日金曜日

初心!

いやはや、忙しい1か月を送ったものだ。気づけば、このブログもかなりの放置状態だった。反省。
今日から、また徐々に調子を取り戻していきたい。

ところで、
リーン生産方式、という概念をご存知だろうか?
筆者の関わる分野に関係が深い言葉だが、平たく言えば、トヨタ生産方式のいいとこ取りである。

ネットで検索すると、面白いことがわかる。

もともと、日本に端を発する言葉であるのに、「Lean Manufacturing」のヒット数と、「リーン生産方式」のヒット数では、一桁違うのだ。
米国語として完全に定着しており、この概念を用いた書籍や、テーマとして取り上げられた記事は膨大である。

リーン生産方式の伝授を旗印としているコンサルタントも、実に多い。
GEMBA、KAIZEN、KANBAN、5S(Seiri、Seiton、Seisou、Seiketsu、Shitsuke)といったおなじみの言葉も、通常のキーワードとして使われている。

いわゆる「見える化」は、「Lean Visual Management」などと言い換えられ、盛んに奨励されている。




ちなみに、トヨタ関係者に、リーン生産方式について聞くと、「ウチとは関係ない考え」と、むっとされることがあるので要注意。

以上が前置き。

今朝受け取った英文のメルマガに、面白いことが書いてあった。発行元はGemba Research LLC。
言うまでもなく、Gembaは、「現場」から来ている。


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Where to Start?

 成功した人生を送りたい、頭角を表わしたい、と思っている人は多い。そんな願望を持つ人々の、よくある質問に「どこが、(成功の)起点となるのか?」というものがある。米国のユーモア作家 マーク・トゥエインは、「頭角を表す秘訣は、着手することだ。着手する秘訣は、どうしようもなく複雑で入り組んだ仕事を、着手しやすい小さな仕事に分け、それから最初の仕事に着手することだ」と書いている。
 この健全なアドバイスは、個人のための改善指標であり、組織変革のための指標でもある。

 リーン生産への変革が進んでいくにつれ、また、問題解決に向けた大きなチャレンジが成功していくと感じるにつれ、我々はしばしば自問する…「次に、何をすべきか?」。これはまさに、次の最前線のステップに移行する際の、本質的な問いかけである。時にこれは、我々が直面している基本的なチャレンジを超え、さらなる進歩を目指す、ということに思える。おそらく、我々の視点は鋭くなっており、より小さな欠陥や、これは極めて基本的な問題に過ぎない、といったことにも気づくだろう。あるいは、難しい問題が、あまり難しくなくなっていることに気づくだろう。

 しかし、我々がやっていることを、軽んじるべきではない。

 禅宗において用いられる言葉に「初心:Beginner's mind」がある。あなたの知識範囲が、初心者あるいは上級者のものであるかに関係なく、これは、学ぶことへの謙遜さ、開放性、熱意を意味する姿勢である。我々は、初心者の気持ちで先入観を排除し、知識への熱意とともに進歩する、あらゆる機会に向き合うべきだ。我々にとっての初心の本質とは、感傷的な想いを指すのではなく、我々の心の中にある“初心者として始めるための場所”である。

Jon Miller, CEO
Gemba Research LLC

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異国の方に、禅宗の心まで述べられるとは、恐縮の極み… しかし、さすがコンサルを商売にしているだけある。人の気持ちの中に入り込むには、何をつかんだら効果的なのかを知っている。普遍的なものに、国境はないのだということも、改めて思い知らされる。

「初心、忘れるべからず」。この言葉を、ブログの再開にあたって、自分自身の気持ちに刻みつけよう。

というわけで、本日から再開しました。
(Midori)

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