2010年4月18日日曜日

東京スカイツリー

新東京タワーは、つい先月、兄貴の背の丈を抜いた。
自宅からも、先端がちらちらと見えるまでになった。唐突に現れたような気もするが、もう2年弱も、コツコツと積み上げてきたという。
コツコツに弱い私は、誘いに乗るように、現場を見に行ってきた。

「現在349m」という指標が、現場の作業員にも、見物人にもわかる位置に掲げられている。
予定では、634mがゴールらしいから、まだまだ高くなる。
現場は、見物人で一杯だ。誰もがカメラを構え、カメラがなければ携帯電話のカメラを取り出す。
どこから構えても、広角レンズでもなければ、タワーの全容を捉えることはできない。
とにかく、大きく、高いのだ。

伸びていく行方も気になるが、圧巻は根っこのほうだ。


部外者は入れないエリアにひしめく重機の数々。絶え間なく運び込まれる建設資材。人の姿は、タワーのスケールに負けて、蟻のように小さく見える。ほとんど認識することができないのが歯がゆく、フェンスを乗り越えたい衝動に駆られる。
タワーをここまで積み上げたのは、機械ではなく、人なのだ。その単純な事実に感動する。
タワーの根っこは、現場に設けられたフェンスの、あちら側とこちら側の熱気で、静かなお祭り状態になっていた。
Midori

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