2010年4月26日月曜日

春が来た

江東、という名前の語源は、江=隅田川、東=川の東、であるらしい。永井荷風の小説に有名な「濹東綺譚(ぼくとうきだん)」の濹、も、やはり隅田川を指すのだそうだ。「川向こう」という言葉にも表れているように、隅田川の東側は上から目線で表現すると、“大江戸とはちょっと違うあっち側”ということになろう。
川向こうの江東区には、運河が縦横に走っている。近年は、川の浄化のため、あらゆる策をほどこしたおかげか、運河には小魚が戻り、その魚を狙って水鳥も増えてきた。
数ある運河沿いに位置する、某“広大な敷地”を、外資系ハイテク機器メーカーが買付け、「ここを本社とする」と宣言したのは2008年5月。プレスリリースによると、国内社員6,000人がここに結集し、「新社屋についての続報は、逐次発表する」としていた。
着工後、あっという間に整地され、基礎が築かれた…。その後、工事は止まった、あるいはスローダウンした…。この現場だけでなく、国内のあらゆる大型プロジェクトが、2008年末から一時休止、凍結、中止となった。
続報は発表されないままだったが、現在、その新社屋の竣工は2011年初頭を目指し、ご覧のように大型重機を幾つも導入して、追い上げにかかり始めたようだ。
新社屋完成と同時に、6,000人の社員の方々は、ここ江東区に親しむことになる。シリコンバレーからも、世界各地の拠点からも、この運河沿いの穏やかな地にやってくる。一年後、ここから撮影する風景は一変することになる。
それにしても、本当に春がやってきたんだな…
Midori

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